季節に応えて、心を込めて。『 A COFFEE』の優しさ薫るコーヒー

丁寧に、丁寧に、ゆっくりと。

ポットに入れたお湯を、ドリッパーに少しずつ注いでいく。心と体の芯を据えながら、ブレることなく、1杯のコーヒーを淹れる。

店主の足立 彩子さん(以下、彩子さん)がドリップコーヒーを淹れる姿は、思わず見とれてしまいます。A COFFEEが提供するコーヒーには、どのような想いが込められているのか。彩子さんのこだわりやコーヒーを始めた物語をお届けします。

心身の軸を据えて、丁寧な1杯を提供したい

ーー:A COFFEE(アー・コーヒー)さんが淹れるコーヒーの特徴について教えてください。

季節によってコーヒー豆を変えています。夏場はアイスコーヒーにも合うように軽めのものを。冬場はホットコーヒーでくつろいでいただけるように、濃厚なものを選ぶようにしています。

お店があるのは、福知山市役所から徒歩数分、新町商店街のレンタルスペース『アーキテンポ』。毎週日曜日に『A BAKES & A COFFEE』として出店しています。A BAKESさんの手作りケーキやお菓子とのペアリングを楽しめますよ。
本日のコーヒー(350円)。ホットとアイスから選べます。まろやかな口当たりで、雑味のないクリアな味わい。砂糖やミルクがなくても大丈夫。ほっこりとした“優しさ”を感じられます。

ーー:コーヒーを淹れるときには、どのようなこだわりがありますか。

丁寧に、丁寧に、心を込めて。気持ちを落ち着かせながら抽出しています。余裕がないときや、精神的に乱れているときは、コーヒーの味わいがブレてしまうんです。酸っぱかったり、苦かったり、渋すぎたり。忙しいときほど「精神統一」を合言葉にコーヒーを淹れています。

コーヒー豆が持つ個性に魅せられる

ーー:コーヒーを好きになったきっかけを教えてください。

もともとは、コーヒーをブラックで飲めない人でした。たっぷりの牛乳と砂糖がないとダメで。その飲み方も好きなのですが、シアトル系コーヒー店で働くのをきっかけに、コーヒーそのものの味わいを楽しめるようになりました。

ーー:どのようなきっかけで働こうと思ったのでしょうか。

最初は軽い気持ちで働き始めました。もともと調理師の専門学校を卒業して、イタリア料理店で働いていて。でも、地元の福知山に戻って落ち着いて考えてみたときに、自分のカフェを持ちたいなと思い始めたんです。カフェをするならコーヒー。じゃあ、コーヒーを売りにしているお店で働いてみようと思ったんです。

ーー:シアトル系コーヒー店で働くなかで、どのような変化があったのでしょうか。

毎朝、勤務が始まる前に、その日のコーヒーを試飲するんです。ブラックで飲むので最初は抵抗があったのですが、少しずつ美味しさが分かるようになりました。産地ごとに風味や口当たりに違いがあるのがおもしろいなって。いろんな味わいの変化を楽しんでいるうちに、コーヒーに魅せられていったんです。

A BAKES & A COFFEEの出会い

ーー:ここで、『A BAKES』の足立 あいさん(以下、あいさん)にもご登場いただきます。彩子さんとあいさんは、『A BAKES & A COFFEE』として出店されていますよね。どのような出会いがあったのでしょうか。

あいさん:初めて出会ったのは、私が大学生、彩子ちゃんが高校生のときでした。再開したのはそれから数年後。福知山に新しくできたカフェのオープニングスタッフとして働いていたときでした。

彩子さん:私が福知山に戻ったとき、アルバイトで応募したカフェが偶然にも同じだったんです。でも、あいさんが先に退職することになって。しばらくは音沙汰もなく、お互い福知山市に居るのかどうか分からない状態が数年続きました。

あいさん:きっかけは、A BAKESのアーキテンポ出店が決まったとき。カフェを開くにあたって、飲み物をどのように提供するか迷っていたんです。そのときにね、知り合いから彩子ちゃんが福知山に帰ってきているって聞いて。

彩子さん:今度、アーキテンポに出店するから、コーヒーやってみない?って声をかけてもらって。ちょうど時間の空いているタイミングだったので、すぐにいいよー!って応えました。

あいさん:本当に、不思議なご縁です。

ーー:2人で出店してみていかがですか。

あいさん:とても助かっています。コーヒーを淹れるのって、やっぱり難しい。生半可な気持ちでは美味しく淹れられないです。彩子ちゃんのおかげで、ほっこりとくつろいでくれているお客さんの姿を見れて嬉しいですね。

彩子さん:そう言っていただけると嬉しいです。A BAKESさんのお菓子に合うように、季節ごとにコーヒー豆を変えたり、味わいを調整しています。風味が引き立つように、美味しさが広がるように。フードペアリング、お互いの良さを引き出せるように心がけています。

気軽に立ち寄れる、ほっとひと息つける場所

ーー:今後、彩子さんはどのようなお店をつくりたいですか。

そうですね、いろいろ構想は練っているんです。だだっ広い感じよりかは、小ぢんまりとした喫茶店の雰囲気がいいなとか。これまで、カフェが好きな時期と、喫茶店が好きな時期があったんですけど、やっぱり、落ち着くのは喫茶店なんです。そっちにもどってくるんですよね。

ーー:喫茶店、確かに落ち着きますよね。

昭和レトロな趣があって、時間が止まったような空間なのがおもしろいなって。何とも言えない、懐かしい雰囲気に浸れるんです。いずれにしても、お客さんがほっとできるような空間を提供したい。肩肘張らずに、ちょっと立ち寄っていこうかなって、気軽に足を運んでもらえるような場所にしたいですね。

– Information –
A BAKES & A COFFEE
住所:〒620-0029 京都府福知山市字下新10「アーキテンポ」
アクセス:福知山市役所から徒歩数分
営業時間:毎週日曜日 11:00〜17:00(要確認)
駐車場:有り
Webサイト:https://wonderfukuchiyama.net/architempo
SNS:https://www.facebook.com/abakescakes/